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2016-06-25

タテ糸とヨコ糸の人間模様〜たぬき編

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今回はアパートメンツ住民の綾なす長屋な日々を、ちょっとご紹介します。

事の起こりは屋上からの雨漏り。
最上階に住むキャサリンさんは2年ちかくもポタポタで大弱り。
あの手この手の防水工事でどうやら完治、、なはずのキャサリンさんから悲痛メール。

「部屋にたぬきが連日出てきてます!」。
※この欄では出演者の名前もすべてペンネーム&登場する動物や迷惑昆虫もすべて仮名で登場します。

悲鳴を聞きつけてお隣のルチアさんが助太刀に入り、とりあえずたぬきを撃退してくれたらしい。
でも北の育ちでたぬきに免疫がないというキャサリンさん、クチビルが真っ青で顔面は蒼白。

聞けばあの「たぬきホイホイ」も効かぬほど頭のいい奴だという。
ならばと、バルタン星人を焚くことに。
雨漏りにつづき、今度はたぬきでPTSDにでもなられては大変と、
オーヤの私の判断によりキャサリンさんは当座、レトロフトMuseoの宿泊スペースに退避させることに。

が、難題がひとつ。

お隣のルチアさんは「ももんが」を飼っていて、
このちょっと前に最上階の窓からの飛行に失敗して顎を強打してしまったという。
ケガで動揺気味の「ももんが」はナイーブになっていて、建て付けのわるい居室壁の隙間から侵入するバルタン毒が何かワルイ影響を及ぼさないかと・・・ルチアさんは心配顔。

ももんがを守る母性愛からルチアさんは、近所のヒガシムタストアーにセメントとコテ購入行を決意。
そして夜中にもかかわらずチャッチャッ、セメント捏ね捏ね壁の穴塞ぎ作業がスタート。

(・・・このあたりオーヤとして設備の不備に謹んでモーシワケナイという気持ちに)

さてこの出来事のすこし前に、
下に住むルネ・デカルト氏はちょうど帰宅のさなかにルチアさんからレトロフト前路上で声をかけられ、
この辺で「ももんが」を見ませんでしたか?と、尋ねられて柄にもなく動揺。
(・・・・こういう、フツーではない質問とかされるのがこのビル)

気を取り直しルネ・デカルト氏、いえ、私はついぞこの近辺で「ももんが」を見てはいないと答えるも、のちに諸般の事情を呑み込み、
後日、バルタンのニオイが移らぬようキャサリンさんの衣類や食器を自分の居室に預かってくださったり、と意外にも親切な一面も露呈。

また、すぐ下の部屋で「テン」を飼っているオードリーさんも、顎にケガをしたももんがの病院に同行してくれたり、と、このようなひと助けのバトンの受け渡しがフツーに続くのが、このアパートメンツなのでした。

ちなみにこのたぬきの出どころを突き止める作業のなかで、配管接続の欠陥箇所がビル建造以来50年振りに発見されました。改修の結果、爾来、たぬきは一匹も出なくなりました(笑。
めでたしめでたし。

多少荒唐無稽におもわれるかもしれませんがこの物語、人名や動物の「種名」を別の言葉に転換しただけの、レトロフトで日常的に展開されているノンフィクションなのです。

↓ 画像はアパートを出て東京武者修行に旅立つメンバー(建築家のたまごクン)の屋上送別会の風景。
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